コーカサス地方のアルメニア共和国で最も有名なブランデーの「ARARAT」の２０年物(５００ml）です。２０１９年の夏にツアーで出掛けて、入手しました。 ノアの箱舟が漂着したという伝説の山アララト山（５，１４０㍍)の名前を付けたアルメニアで最も有名な「アルメニア・コニャック」です。かつて国土は今の１０倍もあったアルメニアですが、オスマン帝国に攻められて１５０万人が虐殺され、１９２４年にソ連のレーニンによってトルコとの国境線が取り決められました。その結果、民族のシンボルであったアララト山はトルコ領となってしまい、４００万人がロシアに逃亡、アメリカに２００万人、フランスなどに１００万人が移住し、アルメニア国内には３００万人しか暮らしていないそうです。国土は１０００㍍から３０００㍍の高地で、葡萄栽培などが中心の貧しい農業国です。１９９１年には晴れてロシアから独立しましたが、走っている車はソ連時代の古い車や、日本や西欧から輸入した車ばかりでした。 キリスト教を国王が国教として受け入れたのが３０１年で、世界で最も古いキリスト教国です。オスマン帝国の支配下にあった時代もイスラム教を拒み続け、ローマ・カソリックやギリシャ正教よりも長い伝統を誇り、「アルメニア使徒教会」として独自の信仰を貫き通しています。多くの史跡がありますが、ギリシャ正教の教会やイスラム教のモスクはありませんでした。